部屋のドアが開(あ)けられない。
とある知り合いの男の人ですが、飲みに出て夜中の0時ごろアパートに帰ってきました。3階の自分の部屋まで上がり、ドアの穴にカギを入れてもカギが回りません。
何回カギをガチャガチャと回しても全然ダメです。
けられない-600x452.jpg)
ダメでもとにかくドアを開(あ)けないと家に入れませんから、延々とやっているとしばらくして下から誰かが上がってくる足音が聞こえてきました。
振り返ると警官です。
「あなた何やってんですか。通報があったんですがね。」
「通報ってなんですか。」
「不審な人がこの部屋のドアを開けようとしている、と電話がありましてね。あなたのことですね。」
警官と話している間にやっと気がつきましたが、その人は3階の自分の部屋に帰ってきたと思ったらそこはそこは2階でした。
あけようとしていたその部屋には女の子が住んでいました。下の住人が女の子だということは知っていましたがそのコの部屋を開けようとしていたんですね。
よくある「酔っぱらって部屋を間違えました」という話でして、その場は警察に説明して済んだのですが、彼は後日、この話をしてくれた時に
「警察が来たからびっくりしたよ。あのコも中から 誰ですかーみたいに叫んでくれればこっちだって間違いだと分かったのに。」とも言ってました。
外から開(あ)けようとしていた側からすれば単なる笑い話でしょうが、女の子で、夜中に自分の部屋を強引に開(あ)けようとしている人間がいればそれは普通怖いです。ドアまで近寄って行って誰ですかなんて聞けるわけもありません。
仮に部屋の中にいる人間が強さに自信のある男なら
「何やっとんじゃ、こらぁっ!誰じゃ、てめえーっ!」
とバーンとドアを開(あ)けられるかも知れませんが、そんなことができる人間はごく一部でしょう。