社長を怒鳴る

ある営業所では、月に一回、本社から社長が来て大がかりな朝礼を行っている。本社は隣の県にあるので、ここの社員が社長に会うのは月一回の、この日だけである。
 
その朝礼の日、朝礼の直前に一人の社員がタバコを吸っていた。この男は50代であるが、中途採用で、まだ入社したばかりの新入社員だった。
 
社長がその新入社員に「朝礼が始まるからタバコを消しなさい。」と注意した。
 
この言葉にカチンときた。その社員は怒って怒鳴り始めた。彼は相手が社長だとは知らなかったのである。
 
「わりゃ、偉そうに何言うとんじゃ!ボケ!何様のつもりじゃ!お前にどうこう言われる筋合いはないわ!」
 
結構ガラの悪い男であった。
今度はこの言葉に社長が激怒した。入社間もないということで、彼はまだ試用期間中だったので、「社員として不適切」という理由で即刻クビになった。
 
「社長に文句を言ってクビになった」と言えば、多少はカッコよく聞こえるが、この場合はあまりにもくだらない文句であった。年をとって入社してくると、結構最初から横柄な人がいるが、その典型的な例でもある。

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