これは自分の携帯ではない。
とある人が飲みに出て、いい加減酔っぱらって家に帰ってきた。タクシーの中ではうつらうつらして、ほとんど寝た状態だったが、どうにか家に到着。
多くの人がそうだと思うが、家に帰ってきたらまずは部屋に寝転がって携帯を取り出して、仰向けになってSNSなりニュースなりをぼちぼち見始める。
それでその人もカバンから携帯を取り出してみて、あっとびっくり。
自分の携帯じゃない。誰か他の人の携帯を持って帰ってる。
カウンターに座って飲んでいたから、あの時自分の隣に座ってた人のものか、あるいは飲み屋の女の子のものか・・。
とりあえずこれをそのまま持っていては非常にまずい。盗んだことになってしまう。
すぐに返さないと、ということでタクシーを呼んでさっきの店に引き返した。
大急ぎで店に入り「すいません!携帯間違えて持って帰って!」と叫ぶと店の女の子から「あーっ、やっぱり!」と言われた。
自分の携帯は店のカウンターの上に置きっぱなしで、持って帰った携帯は自分の隣に座っていた人の携帯だった。
「さっきから探してたんよ。」
男の人もいい人で「あー、良かった。持ってきてくれてありがとう。」
と言ってくれて、ひたすら謝って無事この一件は終了した。
あるあるな話だが、この人はまだラッキーなところがあった。
酔っぱらって帰ったらに家に着いた途端すぐに寝てしまう人がいる。自分も玄関で寝てたことがある。そうなったらもう、携帯も目が覚めるまでそのままである。
また自分が飲んでいた店がどこだったのか分からない人もいる。初めて行った店であったりキャッチに捕まって入った店だったりすると、店を出たら、もうどこだったのか分からない。
この人は行きつけの店で、家で酔いつぶれるほど酔っていなかったので事なきを得たわけである。間違えて携帯持って帰って酔いつぶれて寝たら、やっぱ泥棒になりますかね。