聞く人は選ぶ
ある60代の男の人が喫茶店に入って、自分の携帯を開いてみると、いつの間にか全部、表記が英語に変わっていたそうです。
しばらく自分であれこれいじってみましたが、全く直し方が分からないので、誰かに聞いてみようと店内を見渡すと、お客は2人組の男がいるだけ。
ですが、その2人は見るからにガラの悪そうな怖そうな2人だったそうです。
それでも、ものは試しと、その2人組に近寄って行って
「ちょいとお兄ちゃんらに尋ねるんじゃが、ワシの携帯が全部英語に変わってしもうてのぉ。お兄ちゃんら、これの直し方分かるかいの?」
と声をかけると、1人が
「おう、ちょっと貸してみ。」と携帯を受け取って、わりと簡単に直してくれた後、なぜこうなったのか、まで解説してくれたそうです。
自分と話した時、その60代の彼は
「いやぁ、人は見かけによらんのぉ、案外親切じゃったで。」
と言ってましたが、それは自分もそう思いましたが、それより気を引いたのが、彼が「見るからにガラの悪そうな怖そうな」と感じた人に、よく質問しに行ったな、と。。
確かに人間を外見で判断すべきではありませんし、結果的にいい人だったわけですが、多分、自分だったらそういう人には聞いてないですね(^_^;)。どこか場所を移動して、聞けそうな人を探します。
例えば知らない土地へ行って知らない人に道を尋ねるにも、やっぱり人を選んでしまいます。選ぶなら、穏やかそうな顔をした男の人。
1人で歩いてる女子高生とかは、話しかけると悲鳴上げられたり警戒されたりする可能性があるので、女子高生は避けて、女の子に聞くんだったら、2-3人が組になってるのを探します。
スーツ着てる男だったら仕事で急いでるかも知れないので、こういう人も避けて、のんびり歩いてる人とか、サンダル穿(は)いてるような人を選びます。
もっとも、こういった「聞く人を選ぶ」というのも、私生活の中だからこそ出来ることであって、仕事だったら聞く人を選ぶ、などということはなかなか出来ませんけどね。