楽に禁煙に成功しました。禁煙がもたらした意外な効果。
自然に吸えなくなった
自分の場合、タバコは毎日2箱買っていました。2箱吸い切るわけではありませんが、吸うのは1日に30本から35本くらいです。
それがある時、このブログの別のところでも書きましたが、潰瘍性大腸炎という病気で症状が悪化し、入院することになりました。
入院中はもちろん禁煙で、病院にはタバコを吸う場所もありませんでしたから、入院した日から突然禁煙が始まったようなものです。
ただ、やはり入院するとなると、それなりに具合が悪いわけですから、最初の数日間は吸えなくても自分の体の方が苦しくて、全く吸いたいという気は起きませんでした。
結果的に16日間ほど入院していたのですが、具合が良くなっていくにつれてまた吸いたくなっていったかというと、そうでもなく、いつの間にか「タバコのない生活」にすっかり慣れてしまいました。
それでもこの時点ではまだタバコをやめる気は全然ありませんでした。
そしてようやく退院の日を迎え、退院したその日、家に帰って一番最初にやったことがタバコを吸うことでした。
待望の久しぶりの一本です。
ですが、吸っている最中は別に何ともなかったものの、吸い終わった直後、急に吐き気が襲ってきました。
「おおおうえええっ!」
といった感じで胃の中身は出ませんでしたが、かなりの吐き気です。それでやっと収まったかと思ったら、数分後にまた吐き気が襲ってきました。
30分か40分くらい、何回も何回も吐き気に襲われ、猛烈に気持ちが悪くなり、えらい苦しみました。
どうにかこうにか、その吐き気も完全に収まった時、再びタバコを吸いたいという気持ちはほとんどなくなっていたように思います。
金を払って買ったもので気持ちが悪くなったのではたまりません。
その一本を最後にして、それから自然に禁煙できました。
ですから、
「吸いたいのを鋼鉄の意思で我慢して禁断症状にのたうち回りながら耐えに耐えてようやく禁煙できた」
というのではなくて、
単に気持ち悪くなって吸えなくなっただけなので、禁煙に対して何の努力もしておりません。
現在、禁煙してから三ヵ月が経過しました。今でも時々タバコのことは、思い出しはするものの、あれからは一本も吸っていません。何とかこのまま一生禁煙を続けていきたいと思っています。
タバコをやめたことによるメリット
禁煙によるメリットとして一般的に言われている、寿命の延びや発がん率のことはここでは置いておいて、自分の感じた良かったことについて書いてみたいと思います。
自分の場合、皮膚に大きな影響が出ました。
まず頭皮なのですが、入院する前は、もう何年にも渡ってすごいフケが出ていました。ちょっと頭を掻(か)いただけでもフケがバラバラと落ちます。
自分がいつも座っている座椅子の周りはフケがいつも落ちていました。家で頭を掻く時はいつも台所の流しの所まで行ってその上で頭を掻いて水でフケを流していました。
出勤する時、自分はいつも原付で行っているのですが、ヘルメットを被(かぶ)るためにメガネを外すと、その瞬間、頭の両サイドからフケがバラバラと落ちてきます。
当然、頭もすごくかゆくて、一日中頭を掻いている状態です。ある時、頭を掻いていたら、直径5mmくらいの頭皮が剥(は)がれて落ちてきたことがありました。
その皮膚の残骸には毛穴までしっかりとありましたから、それが頭皮であることは明らかでした。
「これって絶対、頭皮が異常だろ!」
と思っていましたので、毎日頭を洗うのはもちろん、シャンプーの何種類も試してみました。最終的には1本1000円くらいの「フケ・かゆみを防ぐ」薬用シャンプー・メディクイックをずっと使っていましたが、それでも以前よりはずいぶんと良くなったものの相変わらず頭もかゆく、フケも落ちてました。
黒い服だと肩に落ちたフケが目立つので、白っぽい服だけ着るようにしていました。
何年もそんな状態でしたが、それが入院して数日経った頃、ふと気づきまして
「あれ、そういえば頭がかゆくない・・。」
枕の周りも、最初のころはフケが目立っていたものの、いつの間にかフケが落ちなくなっていました。
それともう一か所、自分には頭とは別に、かなりかゆいところがありました。
股間です。ようするに「玉」です。
夜になるとかゆくて掻きむしって、かゆくてしばらく寝られないということがしょっちゅうありました。掻き過ぎて汁のようなものもよく出ていました。
かゆみ止めの薬は、寝る前と出勤前と、毎日2回塗っていました。
大体、2ヵ月くらいでかゆみ止めの薬が1瓶なくなります。使っていたのは
です。
入院して一週間くらいだったでしょうか。頭のかゆみがなくなったと同時に玉のかゆみも全くなくなっていることにふと気づきました。
もちろん、その時は入院してタバコを吸わなくなったから、その影響かも・・とは思いませんでした。
「なんで?・・かゆみがなくなった・・。」
くらいに思っただけです。
退院して、そのまま禁煙して数日経った時、改めて考えてみました。
フケとか、頭と玉のかゆみがまた復活したら嫌なので、かゆかった時と、今とでは何が違うのか・・体に悪影響を与えていたものは何だったか・・と考えると、やはりタバコしかありません。
あー・・なるほど。そうだったのか、という感じでした。
それとこれも皮膚に関することですが、毎年秋ごろになると自分は手がひどい赤切れになって、寒い間は毎日風呂から上がった時、あかぎれの部分に薬を塗ってはカットバンを貼ってました。
100枚入りの箱を買っても一ヵ月もちません。毎日3か所から5か所くらい貼ってましても皮膚が切れるだけではなく、手の甲の同じ部分が、直径3cmくらいシミのようにずっと変色したりしていました。何年も前から秋から大体5月くらいまで、毎年こんな状態です。
それが今年は、これも禁煙の影響なのか、11月からこの2月の上旬まで、一か所もあかぎれが起こっていません。ですからカットバンも3か月間、一枚も使っていません。自分にしては手が異常にきれいです。
スポーツジムのインストラクターをしている人と、たまたま禁煙の話になった時、自分のこういった話をしたのですが、そのインストラクターの人が言うには
「タバコをやめたおかげで体のちょっとした不調が治った、という話はよく聞きますよ。」
とのことでした。
やっぱりいろんな皮膚の不調もタバコの影響が大きかったんでしょう。
持病として持っていた潰瘍性大腸炎が症状が悪化したのもひょっとしたらタバコに一因があったのかも知れません。
タバコ代だけではなく、他の出費も減りました。
自分が吸っていたのはメビウスの1mgです。1箱440円で、毎日2箱買っていましたから、2箱で880円です。
毎日2箱買って少し余るという感じでしたが、月のタバコ代にしてみれば大体、2万5000円です。
一年に換算すると、年間30万円タバコ代に使っていたことになります。
この出費がなくなったとなると結構でかいです。
また、これまでタバコに伴う出費はタバコ代以外にもあって、上でも書きました、1本1500円くらいの薬用シャンプーも頭のかゆみがなくなったので買わなくなりました。
玉に塗っていたかゆみ止めの薬も、あかぎれ用のカットバンも買わなくなりました。
また、自分の習性として、一本吸い終わるたびに口の中のイガイガが嫌で、いつもジュースを一口飲んでうがいの代わりにしていましたが、吸わなくなったので、ジュースを買う本数がかなり減りました。清涼飲料水をタバコの後のうがい代わりにいつも飲むというのは太る一因にもなっていたんじゃないかと思います。
それから部屋の暖房です。自分がいつもいる部屋は、タバコを吸うために窓をちょっと工事してもらって、換気扇をつけています。
部屋にいる時はタバコのために換気扇を回しっぱなしにしているのですが、そんなことをすると暖房かけていてもかなり寒いです。
ですから、いつもファンヒーターもこっちに向けてエアコンとダブルでつけていました。
タバコを吸わなくなったので換気扇も使うことがなくなり、ですから、ほぼ暖房だけで暖かくなりますので、ファンヒーターをつけることが激減しました。
去年まで毎週2缶買っていた灯油が今年の冬は毎週1缶で足りてます。灯油の出費も半分に減りました。
タバコはこれまで37年間吸っていました。絶対やめられないだろうと思っていましたし、全くやめる気もなかったのですが、入院という、自分にとっては初めての体験をきっかけに体が受け付けなくなって我慢に苦しむこともなく、あっさりとやめられました。
この先、また吸うことになるかも?という気もちょっとしますが、また吐き気がするような気もしますし、せっかくやめたのですから、今後は再開しないよう、気を付けていきたいと思います。
やめた後の、今の体の調子のことを考えると、やっぱりちょっと吸えないですね。