帰ってくると部屋の中が少し違う

とある県でのちょっとした事件。
 
一人の女の子が、あるアパートに引っ越してきた。これからこの子はここで一人暮らし。
 
ようやく荷物が片付いた頃、ある日、会社から帰ってみると、何か部屋の中がおかしい。引き出しがちょっと開いていたり、押し入れのふすまが少し開いていたり。
 
スリッパもきちんと揃えて出ているのに、帰ってきてみると乱れている。こんなことが3~4回あった。
 
些細な変化ではあったがポルターガイスト現象のようで、何だか気味が悪いなと思いながら日々過ごしていると、ある日、家に帰ると、「物」がなくなっていることに気づいた。(何がなくなったかは不明)
 
まさか泥棒でも入ったのかと、貴重品を入れていた引出しを確認してみると、中の配置も乱れ、一部の物はなくなっていた。
 
物がなくなっているということは明らかに泥棒。
でも窓はいつもきちんと閉めてカギをかけているので、そこから侵入された形跡はない。彼氏もいないから、合いカギを渡している人もいない。
 
本当に泥棒かどうか自信はなかったが、警察に相談すると、しばらく隠れて部屋を見張ってくれることになった。
 
すると予想通り、女の子の留守中、一人の男がその子の部屋にやって来て、ドアのカギ穴にカギを突っ込み、正当なドアの開け方でドアを開き、部屋に入ろうとしている。
 
この男か、と、すぐに警察が近寄り、問い正すと、男はあっさりと犯行を認めた。何回もこの手口でこの部屋に侵入していたらしい。
 
だが彼女とこの男は全く面識がない。いわば完全にあかの他人。
 
ではなぜ男がこの部屋のカギを持っていたのかというと、この男は、彼女が引っ越してくる以前に、この部屋に住んでいた住人だった。
 
ここから引っ越す時、自分で作ったスペアキーも一緒に持ってこの部屋を出て行った。
 
しばらく経って、たまたまこの辺りを通りかかった時、自分が以前住んでた部屋に次の住人が入っていることを知った。
 
それで持っていたカギで侵入を繰り返していたのだ。
 
賃貸住宅を借りる時「前の住人が忍び込んでこないだろうか。」なんて誰も考えない。盲点をついた方法だったが、何回もやっていれば、そのうちバレる。
 
思いつきはすごいが、ちょっと知能犯でもない。賃貸住宅の場合、自分の家のカギを持っているのは必ずしも自分だけではない、ということでしょう。

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