健康に関して興味がないということは幸せなこと
自分がいつも行っている散髪屋さんは50代後半ぐらいの女の人が経営しているところです。一人だけいる従業員も女の人です。
自分も潰瘍性大腸炎という病気がありますので、散髪の最中の会話で向こうの方が
「最近具合はどうですか。」
と聞いてきたりすることもあって、健康の話になることが多いです。
その際、腸の話だけではなく、血糖値や血圧などの話になることもあります。ところがこの女の人、そういったことはほとんど無関心のようでこちらが
「会社の健康診断の時に、僕の前の順番で血圧を計っていた人は190ぐらいありましたよ。」
と言うと
「それって結構高いんですか?」と聞いてきたり
「血糖値の基準値って大体109以下ぐらいが基準でしょう。でも自分のネットの知り合いで400ぐらいの人もいるんですよ。」と言うと
「基準って109ぐらいなんですね。」と言ったり
「糖尿病が進行すると目が見えなくなったり脚を切断したりする場合もあるので怖いですよね。」
と言うと
「そういうのって男の人だけでしょ?」
と言ったり
「ガンマGTPって酒飲んでる人はだいたい高くなりますよね。」と言うと
「なんか聞いたことあります。」
とか、そんな調子です。健康診断も何年も受けたことがないそうです。
何年か前に大きな病院に健康診断に行ったことがあるらしいのですが、その時に相当待たされてものすごい時間がかかったらしくて頭にきて、
「こんなに時間がかかるんだったらもう二度と健康診断なんか受けるかって思いましたよ。」
と言っていました。実際それから受けてないようです。
歳は同じくらいなのに、どこも悪いところがなくて健康診断にも行かないし病院に行くこともない。病気に関する知識も全くないし健康に興味もない。
自分のように悪い所があって定期的に病院に行ったり健康診断の数字を一つ一つチェックしているような人間からすれば、そういった人間は羨(うらや)ましくもあります。全然体のことを考えなくていいというのは理想的な姿です。
自分もどこも悪くなくて完全な健康体で元気いっぱいだったら多分健康診断の結果も全く診ないような人間になっていたでしょう。