心霊スポットに行ってきた人たち。
この最初の方の話は自分の別のホームページにも掲載している話で流用になりますが、こちらの方にも掲載したいと思います。
七つの家
自分の住んでる山口県には、「七つの家」という、有名な心霊スポットがあります。
そこは山口県光市立野にある、誰も住まなくなった廃墟群で、家が7軒あることからこう呼ばれています。ここには幽霊が出るという噂が立ち、地元住民なら誰でも知っている有名な場所となりました。
その地元住民である、ある男性。彼はその日、友達と夜の店で遊んでいました。ですが、そのうち盛り上がって「あの心霊スポットに行ってみよう!」ということになりました。怖いもの見たさで2人で車に乗り込み、例の家に向かいました。
※2000年頃の話です。今では草がおおい茂って道路も隠れているような状態らしいです。
現地につくと、噂通りそこには何軒もの廃屋(はいおく)が並んでいました。やっと車一台が通れるような細い道に車を頭から突っ込み、一番奥にある廃屋のすぐ近くに車を停めました。
「ここが例の家か~・・。。怖いから、ライトつけとこう。」と運転役の男が言いました。ライトをつけっぱなしで車に乗ったまましげしげと家を眺めます。
がっ!その時、車に一番近い家の扉が突然「ギィィィ~」っと開いたのです。一斉に2人の視線がその扉に集まります。ここは廃屋のはずなのに!誰も住んでいるはずはないのに!
息を飲んで見つめていると、扉の中から二つの人影が出てきました!幽霊だ!!噂は本当だったのです!
「うわああああーーーっっっ!!!」2人同時にすさまじい悲鳴が上がりました。
「早(は)よう、発車せえやーーーっっ!!」彼が叫びます。運転席にいる男が慌ててバックで出ようとしますが、彼も気が動転していて車の操作がうまくいきません。
ションベンちびりそうになってる2人は車の中でパニック状態です。二つの霊体は車にどんどん近づいてきます。
恐怖のどん底の中で、霊の顔がはっきりと見えました。その見えた顔は・・!・・ツッパったヤンキーたちの顔でした。
別に幽霊でも何でもありませんでした。2人のヤンキーが家の中から出て来ただけでした。
「すいませ~ん、驚かしちゃって~。ちょっと僕たち、探検に来てただけなんですよぉ~。」と、ヤンキーたちは声をかけてきました。
「い・・いやぁ・・そうなんですか。。実は僕たちも探検に来てただけで・・。」とお互い挨拶して、2人もホッとしたようです。相手が人間と分かると、さっきまでビビリあげていた自分たちが急に恥ずかしくなってきました。
しばらくヤンキーたちと幽霊談義や世間話をして2人は帰路へ着きました。しかしなかなか礼儀正しいヤンキーたちでした。
怖いもの見たさでここへ来た2人でしたが、恐怖を堪能するという目的だけはちゃんと果たせたようです。ちょっと意味は違いましたが。しかし、あのヤンキーたちも、よく夜中にあの家に入ったものです。その度胸は尊敬に値します。
佐波川(さばがわ)ダムと佐波川トンネル
それからこれは全く別の人のことになります。去年の話ですが自分の現在の知り合いが夜中に友達同士で盛り上がり、心霊スポットに行ってみようぜということになりました。こういう人たちは一年中いますね。
彼は友達2人と、ですから合計3人で車に乗り込み、佐波川(さばがわ)ダムと佐波川トンネルに行ったそうです。
佐波川トンネルは、佐波川ダムのこの印のすぐ近くです。山口県のダムで、自分の住んでいる周南市からは車で1時間くらいです。
ここには幽霊が出るという噂や、佐波川トンネルを通りかかると叫び声が聞こえるという噂があります。
ですが期待に反して何事もなく、ただ見物して帰っただけでした。
そして次の日。彼が目覚めると、どうにも肩が痛いというか非常に重たくなっていたそうです。彼の年齢は50代なのでいつ肩こりになってもおかしくない年齢なのですが、昨日まで何ともなかったのに、急にこの痛みと肩こりです。
「まさか遊び半分で心霊スポットに行ったのが何かまずかったんだろうか。」と、そういう方向に考えが行きました。
それで一緒に行った友達に電話して
「猛烈な肩こりで肩が痛いし重いし、昨日のことが悪かったんだろうか。」と、そういったことを友達に言うとその友達は
「俺の知り合いにお坊さんがいるから一緒にその寺に行ってみるか?」と誘ってくれました。
それで友達と寺に行き、住職さんを紹介してもらって「昨日こういった場所に行ったのがまずかったんですかね、どうにもすごい肩こりなんですよ。」と彼が説明しますと、住職さんは
「あなたの肩に男の霊がくっついてますね。覆(おお)いかぶさってるような感じで肩に乗ってるんですよ。」と言いました。
「えっ!そうなんですか。それってお祓(はら)いできますか!?」と言ってすぐに寺でお祓いをしてもらいました。
そうすると肩こりも間もなく消えて普段通りの体調に戻ったそうです。
「いやー幽霊がくっついてきたとは参ったね。でもお祓(はら)いしてもらったら肩こりも良くなって助かったよ、ははは。」
と、自分と会話している時にはこんな感じで話していました。
この人マジで言ってるのか?
幽霊がくっついてきたとか住職さんに幽霊が見えたとか、そんな日常茶飯事みたいに軽く言うもんじゃないだろ。
ネタで言ってるのか冗談なのか。。でも本気で言ってるんだったら、この人は幽霊なんてへっちゃらということでしょうね。